2020年の終わりに
今年も無事に1年を終えることができました。
これまでとは違う、世界じゅうが目まぐるしく変わり続けているこの時代の中にあって、これまでと変わらずここまで足を運び、髪を整えにきてくださっているお客さまたちの存在に支えられ、この1年を過ごせたように思います。
途中何度も仕事の仕方を見直したりしてお客さまを振り回してしまいましたが、いつの時もわたしを信じてくださっていたことが、新しいやり方へと挑戦する原動力となっていました。
今あらためて、感謝の想いが心に溢れかえっています。
ほんとうにありがとうございました。
また、お会いすることはできなくとも、いつもInstagramやホームページを見てくださっている方々がおり、その方たちへもここでお礼を言わせていただきたいです。
特に目新しい情報やお知らせもなければ、ご予約の空きも出にくく、正直なところホームページを閉じようかと考えていました。
しかし、いつも読んでいますとメールをくださったり、懐かしいお客さまとの再会の場になったりしたことが、わたしを止まらせてくれました。
ほんとうにありがとうございました。
先日、1年以上ぶりに場を解放し小さな催しをしました。
この場所にはいつもお客さまとわたしだけ、というのが常だったので、とても久しぶりにここに人が集う風景を目にしました。
中庭で心地好さそうに過ごすお客さまたちの後ろ姿を見ていたら、忘れかけていた想いが再びわたしの中に沸き起こり、胸に迫るものがありました。
こういう風景を生みたいと願っていたはずだったのに、わたしは一体どこへ向かおうとしていたのだろうと思ったのです。
小さな美容室と対にして作った多きな待合室こそ、わたしの美容師としての、一人の人間としての、この掴みどころのない世界へ向けた意思の表れでした。
そして今回あらためて思い知ったことは、一人ではできない、ということです。
共鳴し合う一人一人が互いを響き合わせながら生み出される場には、到底ひとりよがりでは到達できないエネルギーが宿っています。
この場所を育てていきたい、人と出会いたい、今その想いでいます。
わたしやこの場所に運命的な何かを感じたり、わたしやこの場所があなたという人と共鳴、共振し未見の地を築くことができるのなら、わたしは勇気を出して一歩を踏み出してみたいです。
と、1年の最後にまた、後になって読み返すと照れ臭い投稿になってしまいました。
毎年、大晦日の日だけに訪れる安堵感みたいなものがあって、今日もそれが朝からじわじわしています。
1年のうちでこんな気持ちになるのは、不思議と大晦日だけなんです。
(もうすぐ終わっちゃうけど)
では今年も最後のごあいさつはいつもの言葉で終えたいと思います。
この場所があなたのあしたを照らす小さな灯りとなれますように
2020年12月31日 あしたのみんか 関 香織